不動産価格が妥当かどうかをAIが判定してくれるソフト「SelFin」が面白い!

みなさんこんにちは。

京都で家を買いたい人の為に、住宅診断(ホームインスペクション)や瑕疵保険を紹介する不動産業者グラン・ワン株式会社の小管(こすが)です。

家探しをしている方はSUUMOやアットホームなどの不動産ポータルサイトをよく見ていると思いますが、この価格って妥当な金額なのかって思ったことありませんか?

不動産価格ってプロの我々からみても非常に分かりづらく、道路の幅員、道路の種類、間口、建物の向きや、築年数など周辺物件と比較して色々な要素を踏まえながら価格を算定してゆくので一般の方が判断するのは難しいと思います。

かといって不動産業者に訪問して不動産の購入や売却の依頼をするのも敷居が高いし・・・と思っていると思います。

そんな方に不動産の価格が簡単に判定できるソフトがあります。私も参考にするのによく使っています。あくまでも簡易査定ソフトなので精度は求められませんが、ある程度の相場を把握する上では非常に役に立つと感じています。

リニュアル仲介という不動産会社が出している「SelFin」という簡易査定ソフトです。

実際に利用する際には、会員登録をする必要があるので、それが面倒だという方もいるかとは思いますが登録さえしてしまえば何度でも利用できます。

suumoなどのポータルサイトで気になる物件があれば、そのサイトのURLを貼り付けるだけで確認もできるようになっているので、具体的にサイトに載っている物件の判断に使いたい方は非常に便利です。

実際に使いたい方は「SelFin」のサイトで試してみて下さい。

実際に契約が終わった物件で簡易査定をシュミレーションしてます。

今回、シュミレーションする不動産

   所在:京都市左京区一乗寺青城町 地積:102.47㎡(30.99坪) 建物面積:92.47㎡(27.97坪) 築年数:不詳

1.価格の妥当性

出典:リニュアル仲介「SelFin」

これは以前に販売されていた物件をもとにデータを入力して査定を行ってみました。

入力データとしては道路幅や間口、向き、建物の築年数などがあり、表示はされていませんが入力したデータをもとに価格が算出されているようです。

建物は25年以上は価値が0として査定されていますので今回は土地のみの評価になっています。本来、リフォームをしたかなどの建物の状態を加味するべきですが、日本の中古建物の査定基準は耐用年数が25年となっているので、この基準に準じて金額が決められているようです。

実際のこの物件の売買金額は3,480万円でしたが、建物が築不詳でしたのでシュミレーションでは土地のみの「2,403万円 ~ 3,251万円」という査定金額になったようです。

2.流動性

出典:リニュアル仲介「SelFin」

この流動性とは分かりやすく言うと物件の「売れやすさ」のことです。もちろん、不動産の流動性は価格なども含めた全体的な判断になるのですが、そもそも田舎物件でエリア自体に活気がなく、利便性が悪ければ価格が安くても「売れにくい」ということになります。

実際はどのようなシステムで流動性のスコアが付けられているかは分かりませんが、「街力」という街自体の魅力(住むのにどれくらい便利なのかなど)と駅からの距離が加味されているように思います。

これは将来的に物件を売ることも想定されるので流動性は非常に参考になります。

出典:リニュアル仲介「SelFin」

これは単純に建物の築年数で判断されていると思います。建築基準法の耐震基準が変わり、昭和56年6月1日以降の耐震基準を“新耐震基準”、それより前の基準を“旧耐震基準”と言われます。

この建物は築不詳で昭和56年6月1日以前に建築されたものなので必然的に旧耐震基準の建物になります。

4.住宅ローン減税

出典:リニュアル仲介「SelFin」

この部分も築年数で自動的に判断されています。築年数が20年以上経過している建物は基本的には住宅ローン控除や住まい給付金は対象となりません。ただし、瑕疵保険に加入できればその限りではありませんが、今回のケースでは旧耐震基準のなので瑕疵保険に加入する以前の問題ですが、新耐震基準の建物であれば20年以上経過していても控除の対象になる可能性はあります。

5.土地の資産性

出典:リニュアル仲介「SelFin」

土地の資産性で大切なことは前面道路の種類と間口及び道路幅員、向きです。

京都市内は意外と私道が多いのですが、今までの私の経験則から言っても公道を好まれる方は多いと思います。

新築の場合は建て替えをしているので建て替えに伴う、道路のリスクはクリアされています。

中古物件を購入してそのまま住むだけなら問題はないのですが、建て替えをするとなると色々とクリアしていかないといけない問題があります。

道路の種類(公道or私道)

  • 通行掘削同意書の取得

建物で生活するには水道・電気・ガスが必要になりますが新築にする場合はその配管を新しくする場合がほとんどです。その時には前面の道路を掘って水道やガスの本管と引込み間を接続する必要があります。もし、道路が私道の場合なら所有者に「掘ってもいいですか?」と了解を得ないと工事が出来ません。

  • 道路の維持管理費

道路が公道であれば京都市や財務局などの土地の所有者が直してくれますが、私道でその道路の所有者があなたの場合、道路に陥没などの不具合が起きた場合、所有者であるあなたの費用と責任で補修する必要があります。滅多にある事ではないのでそれほど気にする必要はありませんがリスクはゼロではありません。また、所有者が別の人であればその所有者が補修してくれなければずうっとそのままになる可能性もあります。

土地の間口(道路との接道)

これは建て替えをする上で非常に重要です。基本的に建て替えを行う際は道路に2m以上接していないと建築確認申請が出来ません。土地と道路との接道距離が2mあるのとないのでは価値が全く変わってきますので要注意です。また、駐車スペースを考えた場合、並列に車を2台停めることを考えると6m程度の間口が必要になります。また、日本人は南向きの土地が大好きです。南向きにデメリットもあるのですが資産価値は高くなります。

まとめ

今回は簡単に不動産の査定ができるソフトをご紹介しましたが、まだ具体的な物件探しはしていないけどちょっと気になる家があるなんて時に使うと面白いと思いますし、色々な物件を査定していると自然と相場感覚が磨かれていきます。

売却査定をする際にも一括査定サイトを利用するのもいいのですが、まずは売主自身で我が家がいくら位が相場なのかを把握してから不動産業者をやり取りされた方がいいと思います。

とりあえず、売主の気分が良くなるような高値で提示する業者も沢山います。後から泣きを見ないようにじっくりと相場を把握しながら、いい業者を見つけられるようにしてください。

グラン・ワンでは色々なご相談に乗らせて頂きますので、お気軽にご相談ください。