中古物件の建物を内覧する際、外部の基礎部分のクラックを確認することが重要です。

みなさんこんにちは。

京都で家を買いたい人の為に、住宅診断(ホームインスペクション)や瑕疵保険を紹介する不動産業者グラン・ワン株式会社の小管(こすが)です。

最近は京都市内の新築戸建てが高くなりすぎて、中古物件を探す方が増えているように感じます。

中古物件でも、内覧を当然ながらするのですが、新築物件と見るポイントが違ってきます。

よく中古物件は設備の古さや、傷などがあってリフォーム代がかかるということを気にする人が多いのですが、
実はそれよりも重要なポイントがあります。

新築物件であれば新しく建てている建物なので構造的な分はさほど心配することはが、中古物件となると建物自体に問題がないかが非常に重要になってきます。

この記事のタイトルにもあるように、基礎部分のクラック(ひび割れ)の確認をすることが大切です。

そこで、中古物件を内覧するときに、一緒に見たもらいたいクラックのポイントを説明したいと思います。

中古住宅の基礎にクラック(ひび割れ)がないかを確認することが大切です。

建物の不具合を意外と簡単に見ることができる部分が建物の基礎です。隣の建物とほとんど隙間がないケースもありますが、建物の外周を見ることができる物件の場合は、基礎部分にひび割れがないかを確認してみて下さい。もちろん、建物の不具合は基礎を見るだけでは100%の判断はできませんが、基礎の表面にクラック(ひび割れ)があればそのひび割れの程度で問題があるかないか、ある程度の判断ができます。

では、基礎部分にクラックが入る原因は何でしょうか?

基礎部分にクラックが入る原因とは?

基礎部分はコンクリートでできているため、コンクリートの性質上ある程度のクラックは発生します。クラックが発生する原因を説明します。

コンクリートの硬化に伴う収縮によるクラック

コンクリートは水とセメントと石と砂で構成されており、乾燥する際に水が蒸発していくのでどうしても体積が減ります。そのひずみで細かなひび割れが起きることがあります。これは、コンクリートの特性なのでさほど気にするものではありません。

工事時の施工不良によるクラック

最近はあまり言われなくなりましたが、コンクリート自体に結構な粘りがあるため、コンクリートの流れをよくして施工をしやすくするために現場で加水して施工することがありました。加水すると当然、コンクリートの強度が低くなるためひび割れが起こやすくなります。このような施工時の不良によるクラックが考えられます。施工不良によるクラックは構造的な問題なのでひびの幅が大きくなるケースもありますので要注意です。

コンクリートの中性化によるクラック

元々、コンクリートはアルカリ性でその中に入っている鉄筋は酸化しないため錆びにくいという特性があります。しかし、施工不良から鉄筋を守るはずのコンクリートの被覆厚が薄く、ひび割れが起きた箇所から水が進入して中性化が進むことにより鉄筋が酸化して、そのせいでクラックが大きくなるという現象が良く見受けられます。ひどい場合にはクラックではなく表面のコンクリートが剥離している場合もありますので要注意です。

コンクリートの表面剥離

地盤の沈下に伴うクラック

このケースは基礎に問題があるというよりも基礎下の地盤に問題があるケースです。最近は戸建て住宅を新築する場合は地盤調査を行い、地盤が弱ければ地盤の補強をするケースが多いですが、昔の住宅はそのような検査を受けていないものが多く、地盤の沈下により建物の基礎に不均一な建物の荷重がかかることにより基礎にクラックが発生するというケースもよく見られます。

このケースでは地盤が沈下していることもあり、比較的クラック幅が大きくなるケースがあります。

このクラックも要注意です。

地震によるクラック

これは自身の程度にもよりますが、大きな地震に遭遇していなければ基本的には大きなクラックは発生しません。

 

以上でクラックが発生する原因はお分かり頂けたと思いますが、次にどのようなクラックが問題なのかを説明してゆきましょう。

問題のあるクラックとはどのように判断するのか?

クラックを見る際のポイントは以下の3つです。

  • クラックの幅
  • クラックの深さ
  • クラックの数

クラックの幅

コンクリートはその特性上ある程度のクラックが発生します。しかし、通常の場合、それほど大きなクラックが発生することはほとんどありません。あるとすれば、大きな地震を経験したか、地盤に問題があるのか?またはコンクリートの強度もしくは施工方法に問題があるのかもしれません。いずれにせよ、大きな幅のクラックが見られる基礎は構造的に何らかの問題をはらんでいます。

クラックを測るときはクラックスケールという道具を使うと便利ですし、Amazonなどでも数百円程度で購入ができます。

クラックの幅ですがひとつの目安が0.3㎜以下かどうかです。クラック幅が0.3㎜以内であれば、まず大きな問題はありません。しかし0.3㎜を超えると構造体としての基礎に問題がある可能性があります。

クラック幅が0.5㎜を超えてくると構造的な問題に加えて、長期的な雨水の侵入によるコンクリート内部の鉄筋の腐食も考えられるので要注意です。

全体的にどれ程のクラックが発生しているかにもよりますが、0.5㎜を超えるクラックが目立つようであれば、その家の購入自体を考え直す必要性も出てきます。

詳しくは専門家に意見を求める方が良いでしょう。

クラックの深さ

基本的には細い針金があれば測ることができます。深さを測るハリゲージという専門的な計測器がAmazonでも売ってますが、一般の方が使う必要はないと思います。

参照:ハリゲージ

注意が必要なのが4㎜以上の深さの場合です。

幅0.3mm以上、深さ4mm以上のクラックは「構造クラック」と呼ばれ、クラックが構造部分を貫通しているため構造的な耐力が低くなっています。また、先程も言ったようにクラックが大きくなると雨水が進入して内部鉄筋を腐食させます。腐食すると体積が膨張してコンクリートを破壊するケースもあります。

クラックの数

クラックの多い基礎

次に注意が必要なのはクラック自体の幅や深さは大きくないけれど、細かいクラックが多くみられるケースです。

1m四方に3つ以上のひび割れがある場合は構造的なクラックの可能性もありますので、クラック自体が大きくても注意が必要です。多くのひび割れが見られる場合は専門家に見てもらう方が良いでしょうか。

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