不動産売却の一括査定に潜む罠!一括査定は売主の囲い込みシステムです。

京都で家を買いたい人の為に、住宅診断(ホームインスペクション)や瑕疵保険を紹介する不動産業者グラン・ワン株式会社の小管(こすが)です。

最近は不動産を売る場合に一括査定を利用される方が多いと思います。自分の持っている不動産がいくらで売れるのか知りたいと思うのは当然ですよね!しかも、高額な商品なので少しでも高く売りたいと思うことは、当然のことだと思います。

しかし、ここで少し考えて下さい。同じ不動産の売却価格が不動産業者によって変わるのでしょうか?

不動産がどうやって売られていくのか?また、どうやって囲い込みさえるのかを詳しくご説明してゆきます。

不動産の売却には大きく分けて2種類あります。

不動産売却方法をご存知ですか?

私は長年、不動産業界におりますが一般の売主とお話していて、勘違いされているなと感じることがあります。それは、不動産の売り方に関することです。

最近ではよくご存じの方も多くなってきましたが、不動産の売り方には大きく分けて

  1. 不動産会社の買い取ってもらういわゆる「不動産業者買取」というもの
  2. 不動産仲介業者に仲介者として一般の買主を見つけてもらう

大きく分けてこの2種類があります。

よく考えればわかるのですが、この2種類の売り方は全く違います。

1.不動産会社の買い取ってもらういわゆる「不動産業者買取」というもの

これは不動産業者が売主の不動産を直接、買い取ります。

メリットとしては

  • 金額が合えばすぐに現金化できる
  • ご近所に売ることを知られずに売却できる
  • 相談によっては中の家具類など不要なものを買主で処分してもらえる
  • 度々、購入希望者が内覧することがないので面倒がない
  • 売る相手がプロ(不動産業者)なので後々のトラブルがない

デメリットとしては

  • 仲介に比べて売却金額が低い

2.不動産仲介業者に仲介者として一般の買主を見つけてもらう

これは仲介業者に仲介してもらう「不動産仲介販売」です。

メリットとしては

  • 買取よりも売却価格が高い

デメリットとしては

  • 現金化できるまでに時間がかかる
  • 居住中の場合、不特定多数の方が内覧に訪れるので手間がかかる
  • 買主が一般の方になるので建物に不具合があった場合、トラブルになる可能性がある
  • 家の中にある動産は基本的にすべて撤去した上で引き渡す必要がある

こうしてみてみると1.の不動産業者買取の方がメリットが大きいように感じますが、2.は高く売れる分、手間が掛かるだけの話です。

分かりやすく言いますと不要なものを売る場合、メルカリで売るか?セカンドストリートなどの買取業者に買い取ってもらうか?の違いです。メルカリで売るとなると写真撮影から梱包、発送まで自分でやらなくてはなりませんが、買取業者に持って行けば、その場で完了します。簡単で楽ですが雀の涙ほどにしかお金になりません。

ここまでは皆さん理解されると思いますが大事なのは次です。

ほとんどの売主が理解していないのが「買取金額」と「仲介金額」が全く違う性質のものだということです。

「買取金額」は不動産業者が「この金額で買い取ります」と断言した数字なので、諸費用諸々のことは別として売主の手元に入ってくる金額です。

「仲介金額」は仲介業者が「これくらいの金額ならおそらく売れるであろう」と提示した金額です。「売れるであろう」であって「売れる金額」ではないのです。

勘のいい方はここでピンと来たと思いますが、「買取金額」は買取業者が買うと言って金額を出すのですから、責任がありますが、一括査定は「仲介金額」であり、仲介業者が売れるであろうと思った金額なので何の責任もありません。

仲介業者は自身の会社で預かりたいがために高額な金額を提示します。しかし、それで必ず売りますとは言いません。だって、売れると思って言ってないのですから当然です。

みなさんおわかりでしょうか?売主はこのような何の責任もない金額を聞いて「そんなに高く査定してくれるの?」と喜びます。あなたが買主ならば相場よりも高い金額で不動産を買いますか?嘘ような話ですが冷静に考えれば誰でもわかることが自分の不動産を売ろうとしている売主にはわからないのです。

こうやって、高く査定をしてくれた仲介業者の大切な不動産を預けることになります。大手不動産仲介業者のほとんどがこの方法で売り物件を集めてゆきます。

次に売主はどうやって囲い込みされてゆくのか?

不動産業者からすれば、預かればこっちものだと思っています。不動産は不思議なもので金額さえ合っていればほぼ売れないものはありません。

不動産を預かった業者は今度は売ることを考えますが、当然ながら金額設定が高いため、そう簡単には売れません。

では、どうするのか?

そのまま、ほおっておくのです。大手の不動産仲介業者には驚くほど沢山の物件が集まっています。その中から順番に売れていけばいいだけの話なのです。

時間が経てば、売主に「少し金額が高かったのかもしれません、少し価格を見直しましょうか?」などと言って売主に話を持って行きます。売主も弱気になっているので仕方ないかと金額を下げます。あとは、この繰り返しです。

仲介業者の儲けは仲介手数料です。ほとんどの仲介業者は、1つの物件の取引でできるだけ多くの手数料が入るようにしたいと考えています。

質の悪い業者になると、他の仲介業者が商談も申し込みをしても仲介手数料が半分になるのでわざと断ったりするケースも結構あります。

売主と専任媒介契約を結んだ不動産仲介会社は、「レインズ(REINS)」と呼ばれる業者専用のデータベースに物件情報への登録が義務付けられています。その情報は他社も検索できるようになっている。しかし、この情報登録をわざとしなかったり、情報を見て問い合わせてきた不動産会社に対して、「もう契約済みです」などと偽って情報を出さないようにしたりする行為が行われているのです。

こうした囲い込みは、売主への媒介契約違反であり、コンプライアンス違反になるため社内でこれを禁じている会社もある。だが、両手取引を成立させるために、一部の不動産仲介会社で売主の利益を度外視して行われているのが実態です。

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まとめ

不動産一括査定が悪いと言っているわけではありません。複数の業者に査定を依頼することは重要なことですが、大切なのはどの業者に任せるかということです。

不動産業者は京都市内にも星の数ほどありますし、その中から1社選ぶのは至難の業かも知れません。

不動産選びで大切なことはその会社の仕事の考え方を調べることが重要だと思っています。大手はどうしてもノルマがあるため、仲介手数料の売り上げを上げることに走りがちです。

個人的にはあまりガツガツしていない不動産業者の方がいいと思います。個人の不動産業者は紹介のお客さんが多いので、意外とユーザー目線で仕事をしてくれる方も多いと思います。

それと個人の不動産業者は自社で買主をつけようと考えていないことも多いので、囲い込みをする業者は少ないと思います。

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