お客様属性によって格付けが決まる。
不動産の買いたいと思ったときにお付き合いすることになるのが不動産業者です。
不動産業者の営業マンといえばあまりイメージが良くなく、押し売りされるのではないだろうかと信用していない方も多いのではないでしょうか?
皆さんは不動産を買いたいと思ったときに不動産業者を訪れたり、営業マンと話をしたりするとまずは、予算や希望物件の条件などを聞かれると思います。
そして、お客様のヒアリング用紙にあなたの希望やあなた自身の個人情報について記載されることになります。
不動産を購入する際にはほとんどの方が住宅ローンを利用されるのでその場合はどうしても年収や年齢、勤務先、自己資金などの情報が必要になってきます。
しかしながら、この年収や年齢、勤務先、自己資金が営業マンのお客様の格付けに利用されています。
要はA客(最重要客)、B客(一般客)、C客(後回し客)という格付けがされるというわけです。
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これは営業マンの置かれている立場からすると仕方のない部分もあります。
どうしても月に売上いくらを上げなくてはならないとか、月に数件は契約を取らないといけないというノルマを会社から課されているいます。
最近は「働き方改革」の影響で昔ほどは会社もうるさくは言えなくなりましたが、それでも歩合制という給与体系は変わっていないのである程度の成績を上げないと生活にかかわるので死活問題です。
不動産業者によっては未公開物件を紹介するなどと言って会員カードに個人情報を記載させるケースもあります。
物件情報を得ることは大切ですが情報と交換に個人情報でランク付けされていることも認識してください。
営業マンがよく使うセールストーク

営業マンがよく使う常套句があります。
先程もお話したように営業マンは家を売りたがります。
そのために利用している常套句(じょうとうく)があります。
正直、私もサラリーマン時代にどうしてもノルマがあるのでこの言葉はよく使っていました。
年々、常套句を使う効果は薄れてきた感じはありますがそれでも今でも使う営業は多いのではないでしょうか?
このようなセールストークに踊らされず一生の買い物と考えて冷静に対処して頂きたいと思います。
①「消費税が増税される前に買わないと損ですよ!」
これは消費税が10%になる前によく使われたセールストークです。ご存知方も多いかと思いますがそもそも消費税がかかるのは建物にのみで土地には消費税はかかりません。
例えば、総額が3100万円で土地価格2000万円、建物価格1000万円の場合、消費税がかかるのは建物なので消費税100万円ということになります。
土地価格2000万円+建物価格1000万円+消費税100万円=総額3100万円
また、中古住宅に関しては売主が個人の場合は建物に関しても消費税はかかりません。
ですから、個人の売主さんから中古住宅を買う場合は物件価格については消費税はかからないのです。
ただし、不動産業者に支払う仲介手数料や住宅ローンの手数料などは消費税がかかりますので税率が上がれば支払総額は増えることになります。
しかしながら、不動産を買う際に一番金額の大きいのは物件価格になりますのでさほど、増税を意識する必要はないと思います。
また、増税になると、不動産の売買量が少なくなることを考慮してか、国の方も住宅ローン減税、住まい給付金などの対策を手厚くしますし、売主も売ることに関して弱気になる傾向もありますので値交渉がスムーズに進むことも考えられます。
以上の事から消費税が上がるからと言って不動産の購入を焦る必要は全くありません。
私は不動産は本当に欲しいと思った物件に出会ったときが買い時だと思っています。
余談になりますが私のまわりにいる専門家は景気が悪い時期に不動産を購入しています。
その理由として…
- 住宅ローン減税など国の施策が手厚い
- 景気が悪いときは建築の材料費も職人手間も安いので建築費が安い。
- 一般の人が買い控えているので、物件が豊富にあり選択肢が多い。
- 金利が安い。
「マイホームをいつ買うか」についてはお子さんが小学校に上がるなどのタイミングも大切なので正解はありません。
しかし、このような事を知っているとよりお得にマイホームを手に入れられる可能性は大きくなります。
②「早くしないと他で売れてしまいますよ!」
現実的に人気のある物件はすぐに売れるのは事実です。値付けが周辺相場より安かったり、売り物件自体が少ないエリアなどでは売り出して数日で数件も申し込みが入る物件も存在します。
しかしながら、ほとんどの方が不動産を購入するのは一生に一回ですし、一生で一番高い買い物です。
購入を焦ってしまって判断を誤ってしまうこともあるかもしれません。
最近は売れてしまったら縁がなかったのだと諦められる方も増えてきましたが本当にその通りだと思います。
私事ですが自身のマイホーム購入に至るまでおよそ3年の月日を要し、検討した不動産はざっと10件はありました。
私も一応は不動産のプロとして仕事をしておりますので一般の方よりも情報が早く手に入りますし、サラリーマン時代に勤めていた会社では社員割引制度もありましたので安く買えるメリットもありました。
それでもすぐには決められませんでした。
途中で家探しに挫折しかけたこともありましたが今ではすぐに決めなかったから気に入った物件に出会えたと思っています。
もう一つ重要なことは物件を見る相場感覚を鍛えていくことです。
相場感覚を鍛えるというと非常に難しいとお感じになるかもしれませんが相場感覚は多くの物件を見ることで養うことができます。
お客様とお話をしていると不動産の広告を見るのが好きな方がおられます。
よく見れおられるだけにプロ顔負けの相場感覚をお持ちです。これは比較的、女性の方に多いように感じます。
最近はスーモやアットホームなど不動産情報が簡単に閲覧できるのでまずはインターネットで勉強されるのも良いかと思います。
③賃貸で家賃を払い続けるよりも買えば自分の資産になります!
確かに購入すれば自身の資産になりますがそれは住宅ローンを完済した時です。
途中で売却すれば資産ではなく負債となる事も十分考えられます。
賃貸が得か?購入が得か?という質問はお客様からもよく受けることがあります。
正直、その方のライフスタイルにもよりますし、それぞれのメリット・デメリットがありますので一概にどちらがお得とは言えません。
賃貸を選ぶメッリト・デメリット
メリットとしては
- 長い住宅ローンに拘束されることがない
- 収入に応じて引越しが可能
- 修繕費などの維持管理を考える必要がない
デメリットとしては
- 家賃を支払い続けるだけなのでいくら払っても資産にならない
- 高齢になった時に単身で賃貸物件が借りにくい
- マイホームを購入する場合と比較すると完済がないので一生家賃を払い続けなくてはならない
- 間取りや建物のグレードを比較すると賃貸物件は安価で間取りの小さいものになる(一戸建ての借家などはあるが購入物件と比較すると割高)
人にもよりますがこのように賃貸のデメリットばかりする営業マンもいます。
このような言葉に惑わされることなくやはり、高額な一生に一度の買い物なので本当に欲しい物件なのか?自分にとって手の届く物件なのかを冷静に考えてみてください。
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