どれくらい災害に遭いやすい土地なのか?
近年、地震や土砂災害、ゲリラ豪雨といった自然災害のニュースをよく目にするようになりました。
こういったニュースを観ると災害に弱い土地、すなわち地盤が弱い土地や家自体が浸水するような土地選びは避けたいと思うのではないでしょうか?
今回は自然災害に強い土地なのか弱い土地なのかを確認する方法をどのような資料で確認してゆくかも含めてお話してゆきます。
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①ハザードマップ
もっとも一般的で不動産業者もよく使う資料です。ハザードマップで災害時にその場所がどうなるかを確認しておくことが大切です。

地震ハザードマップ 例
上記の図は地震ハザードマップの一例です。
例に挙げた京都市北区の地震ハザードマップでは北区で最も大きな被害をもたらすと想定されている「花折断層地震」の震度分布を示し、その被害と非難についてまとめられたものです。
花折断層地震が起こると北区の一部の市街地で震度7、その他の市街地では震度6強、山地では震度6弱から震度5が予想され、地震発生時にどれくらいの震度が想定されるかが記載してあります。
行政により記載内容は異なりますが購入する土地がどの程度の危険度なのかを確認するには、非常にこのハザードマップが最適です。
地震による被害は住宅倒壊と火災による消失、隣家への延焼などが考えられます。
地震による被害の要因として地盤の条件、建物の構造と老朽化(築年数)が密接に関係しています。
地盤が弱く、古い建物であれば、倒壊や火災のリスクは当然ながら高くなります。

水害ハザードマップ 例
次は水害のハザードマップです。京都市のHPで閲覧できますので土地購入を検討しているのであれば、一度は確認してみてください。
水害のハザードマップは河川が氾濫した場合の被害の範囲と、浸水した場合に想定される水深が色別で描かれてあります。
京都市のハザードマップが確認できるサイトをご紹介しておきます。
②古地図
これは作成年代の古い地図のことをいいます。
住宅用地として土地を購入する場合、古地図を参照すると土地の歴史が分かり、色々な判断をすることに役立ちます。
例えば、地形的に地盤の良い土地であるかどうか、埋立地や池、沼、田など地盤が弱い土地が数多く存在します。
このような場所を確認するのに使えたり、土地の利用状況で土壌汚染がなかったかなどの判断材料として利用することができます。
しかしながら、古地図を見ても年代によっては鉄道や道路がなく、地名も現在のものと異なっていたりするため、現在の位置と昔の位置を照らし合わせるのが難しかったりします。
そこで簡単に過去と現在の地形図を左右に並べて一度に閲覧できるサイトをご紹介します。
このソフトで見られるのは首都圏、中京圏、京阪神圏などを含む全国37地域で年代としては、明治時代からから現在まで。
収録されている旧版地形図は3,759枚に及ぶ。(2019年11月現在)

東山丸太町周辺の地図
上記の図のように見てみたい場所の現在の地図と昔の地図が並列に並べられて表示されるので非常に見やすいソフトです。
この様に古地図を調べることにによって、昔の土地の利用状況を確認することができます。
古地図は図書館や資料館などで閲覧したりコピーを取ったりすることも可能ですがこのソフトでも十分、確認することもできます。
購入希望の土地をこのソフトで確認しておくと安心だと思います。
③住宅地図
古いものは図書館などで保管されています。
建物の名称や居住者の名前が記載されています。
④地形図
国土地理院発行のもので、これも便利なサイトがありますのでご紹介しておきます。
地形図、写真、標高、地形分類、災害情報など、国土地理院が捉えた日本の国土の様子を発信するウェブ地図です。
「地理院地図|国土地理院」

活断層図の表示
このサイトの地図は色々な表示ができますが上記の図では活断層図の表示をしてみました。
京都市内は花折断層や桃山断層などがあり、不動産業者が土地を仕入れる場合にもこの辺りは注意します。
ご自身の気になる土地が断層の真上にあったなんてことが無いようにこの辺りも確認しておきましょう。
⑤地震サポートマップ
これは将来的に対象の土地がどれだけ地震時のリスクにさらされているか…
土地には目に見えないリスクが潜んでいますので事前に調査することによってリスク回避することが重要です。
皆さんも気になる土地があればこの資料を利用して地震・液状化・浸水のリスクを数値で判定してくれるサイトです。
地盤調査を行っているジャパンホームシールドという会社がサービスの一環で誰にでも使えるサイトを提供しています。実際、不動産業者もよく使っているサイトです。

地震サポートマップ
使い方は簡単でサイト内の「自分の住所で調べたい」の枠内に調べたい土地の住所・地番を打ち込むとした図のように指定した土地の情報がポップアップ表示されます。

指定した土地の情報が表示されます
ここでは当社の事務所が建っている土地を判定してもらいました。
この結果を見てみるとさほど問題はない土地のようです。などと確認をすることができます。
簡単ですので皆さんもご自身のお住まいの土地を判定してみてください。
最近はサイトで簡単に調べることができる時代になりましたので気になる土地があればまず、試しに調べて見られることをお勧めします。
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