なぜ日本人は新築好きで欧米では中古物件が当たり前なのか?

こんにちは。

京都で家を買いたい人の為に、住宅診断(ホームインスペクション)や瑕疵保険をご紹介する不動産会社グラン・ワン株式会社の小管(こすが)です。

日本では中古の物件への意識はまだまだ低く、お客様も新築を望まれる方が多いように感じます。

そんな日本の不動産市場では流通する8割以上が新築となっています。

これをお読みのあなたも、マイホームを検討する場合は、新築を頭に思い浮かべながら探すのではないでしょうか。

一方アメリカでは、中古物件に住む人が8割りを占めています。

これは、フランスは7割、イギリスも9割近くの中古市場となっており、先進国の中では新築の割合が大きい日本の方が特殊と言えます。

なぜ、日本では当たり前に新築で、中古の市場は拡大しないのでしょうか?

今日は、その理由と欧米ではなぜ中古物件が当たり前なのか?を解説していきたいと思います。

日本人が新築好きになっている理由とは?

新築住宅

これを歴史背景から紐解いていきましょう。

第二次世界大戦が終わった昭和20年代は、当然ですが家が圧倒的に足りなくなっていました。

物も足りない時代でもありましたが、その前に、安全に寝食できる場所がなかったわけです。

戦後の日本の住宅政策は3つあります。

1.公営住宅の整備

2.公団住宅の整備

3.住宅金融公庫の設立

住宅政策の3本柱と言われています。

この頃は団地で住めたことに羨望の眼差しを持たれるような時代でもありました。

当時の番組があったのでご紹介しますが、このように最先端と言われていたのです。

https://youtu.be/eyA4UeFqN-Q

昭和35年あたりから団地は一気に増えていきましたが、しょうは47年をピークに減少を始めます。

その理由は、3つ目の政策であった住宅金融公庫の設立です。

政府は、戦後すぐの昭和25年から設立された低金利で35年間の長期償還期間をもつ住宅ローンを制度化しています。

これによって、マイホームに低金利で住めるようになったので、人口の増加とともに住宅購入が一気に広がっていきました。

2003年3月までに公庫融資を受けて建設 された住宅は1,890万戸(戦後、建設された 住宅の3割を超える) となっています。

今当たり前に、家を買うなら新築!となっているのは、実は、このような時代背景からの「慣習」的な要素もあります。

もちろんそれだけではないと思いますが、新築を建てるというのが当たり前の価値観でずっときていたというのが一番大きいのではないかと思います。

また、一方では、不動産業界の問題があると私は感じています。

中古住宅市場の情報が不足してるため価値の評価ができない

日本の住宅市場の場合は、中古住宅の情報がほとんどありません。

不動産屋は新築の方が力を入れやすいというのもあり、中古物件は面倒なのです。

その理由は、中古住宅は住み始めてから建物の補修費用がかかってきます。

なので、購入価格や築年数だけでなく、どのような補修が施されているか、逆に今後どのような補修が必要で費用はいくらかかるのかといった情報が必要になってきます。

しかし、中古住宅はこのような情報が共有されていません。

これを調べる為には、「ホームインスペクション」という調査も重要になってきます。

事前に調査することで、中古物件の「今」の状態を細かく知る事が可能になります。

しかしながら、日本ではまだまだこのホームインスペクションは、重要視しているところが少なく、面倒なものだと考えている不動産屋さんは少なくありません。

しかし、この調査や、中古物件の価値情報は、欧米では当たり前であり、購入価格や築年数は当たり前で、いつリフォームをしたのか?などもすぐに知ることができます。

だから、建てた時の価格よりも高く売買される場合も多いのが欧米の中古住宅の特徴でもあります。

欧米では中古物件が当たり前の理由

欧米の中古住宅

アメリカでは、新築の供給量が少なく、どれくらいの数を建てればいいのか?などを厳しく決められています。

そして、街づくりが先に考えられているので、そのルールを守る必要があるのです。

もう一つは、アメリカでは引っ越して、住み替え文化があります。

環境などの変化があると住み替えていくので、安い中古物件の方が住み替えしやすいということもあります。

また、一番は、住宅診断制度が充実しているからです。

診断精度がしっかりしているので、物件の価値をちゃんと評価し、適正価格で売買されるのです。

エスクロー(第三者機関)やホームインスペクション(住宅診断)、ディスクロジャー(情報開示)などのシステムが整備されています。

これによって、大切に住んでいけば、土地よりも建物にしっかり価値がつくようになっています。

つまり、住宅診断制度が充実しているので、安心、安全に中古物件を購入することができるのです。

日本でももっと中古物件の価値をあげていきたい!

グラン・ワンでは、もっと中古物件の良さや価値をお客様に知って欲しいと考えています。

そのために、ホームインスペクションでの調査や、まだまだ知っているお客様が少ない、中古物件へ瑕疵保険の加入などもオススメしています。

新築だけが家ではありません。

中古物件でも価値が生まれる家。

日本でも欧米のように安心し、安全に中古物件が取引されるようになるべきだ!と考えています。

だからこそ、グラン・ワンは関西でもほとんどやっていない、既存住宅瑕疵保険の取扱や、無料でのホームインスペクションを行っています。

不動産を買いたい!とお考えのお客様は、お気軽にご相談ください。